大地の学校ロータスの日記

愛知県岡崎市竜泉寺町に2020年4月に開校した新しいフリースクール「大地の学校ロータス」の日記です。

【2020年振り返り】大地の学校の“リアル”を教えます

大地の学校ロータス施設長の今井です。2020年も無事終わることができました。新型コロナウイルスで開校が2か月遅れ、6月にオープンした大地の学校ロータスですが、有難いことに現在13人の生徒達が通ってくれています。

 

そんなロータスも当初は4人でした。

その4人の子達はとても仲が良く、よく団子のように集まって遊んでおりました。ただベタベタしているだけではなく、各々がちゃんと自分のペースを持っており「着かず離れず」の心地よい距離感を保ちながら上手にやっておりました。

 

しかし人数が増えていくにつれ、居心地が悪くなる子も出てきました。

 

「前は静かだったのに…」

「大人数が嫌だからロータス来てたのに…」

口々にそんな愚痴が溢れてきました。

 

スタッフの僕たちから見ても、あからさまに新メンバーを拒絶する態度をしていました。親御さんからも当然心配の声が聞こえてきます。

 

「◯◯くんがちょっと苦手らしくて…」

「最近疲れるらしいので、今日は午前中で迎えに行きます」

 

居場所を見つけ、毎日元気に通っていた子達が少しずつ違和感を覚え始めます。

 

でもこれってとても大事な“違和感”なんです。

 

休むにしても、早く帰るにしてもモヤモヤするわけです。本人はもちろん、親御さんも葛藤します。僕は「信じて待ちましょう」とだけ伝えました。

 

それでも変わらず騒がしい毎日に、古株メンバー達のイライラもピークに達します。「あ、そろそろ爆発するかな?」と思った矢先…

 

スッ

 

と別室に移動して、マンガを読み始めました。自分で気持ちの切り替え方を学び、心を鎮めることを覚えたんです。

それ以降、新メンバーにイライラをぶつけることはしなくなりました。

 

しかもこれで終わりじゃないんです。

 

その一週間後、なんと「一緒にフリスビーやる?」とあれほど苦手だった下級生に声をかけていたんです。今までだったら声をかけられても嫌~な顔をして、去っていってた彼らが自分から動いたんです。


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前まで午前中に仕事を切り上げお迎えに来ていたお母さんが、「あまりにも楽しそうだったので一回戻りました(笑)」と言うほど皆と盛り上がっておりました(^_^)

 

他にも下級生にどう接していいかわからず、困っていた女の子がいましたが、今では縄跳びの飛び方を熱心に教え、出来たときには一緒になって喜べるほどに成長しています。

 

 


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自ら気持ちを切り替え、見事克服した彼らも本当に素晴らしいですが、それを心配しながらも信じて見守ってくれたお母さん達も心から尊敬します。

 

きっと不安だったと思います。

でも僕は今回の件で「子どもは生まれながらにして自ら育つ力を持っている」ということを改めて確信しました。

 

あなたのお子さんは大丈夫。

一見ただ遊んでいるだけでも、毎日見えないところで沢山悩み、葛藤し、成長しています。そしてその“見えないもの”こそ、目に見える成果よりも何倍も大切なことだったりします。

 

偉そうに言ってますが我々大人もそんな彼らを見て、毎日学んでいます。

大地の学校ロータスは教えて育てるのではなく、共に育つ“共育”の場なんです。

 

常に対等に、来年も益々成長していく彼らを楽しみに見届けていこうと思います。保護者の方々、ロータスにボランティアで来て下さった地元の方々、関わって下さった全ての皆様、一年間温かく見守って下さり本当にありがとうございました!また来年もよろしくお願い致しますm(_ _)m

 

 

 

大地の学校ロータス
岡崎市竜泉寺町百々13
080-5182-4832(代表:今井)
daichi-no-gakkou@outlook.jp
★現在子ども達が作った作品もメルカリで出品中♪★『オリジナルデザインTシャツ(¥3,000)』 フリマアプリ「メルカリ」で販売中♪ https://www.mercari.com/jp/items/m50021421631/