大地の学校ロータスの日記

愛知県岡崎市竜泉寺町に2020年4月に開校した新しいフリースクール「大地の学校ロータス」の日記です。

正直報告〜子ども学習塾のその後〜

大地の学校ロータス施設長の今井です。

前回、子ども達が自主的に勉強する気になり学習塾を始めたというお話をしました。

子ども達だけの学習塾!? - 大地の学校ロータスの日記

 

 

皆さんからも多くの反響があり、気になるところだと思いますのでその後の子ども達の動きを美化せず、ありのままお伝えします。


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最初の3日間くらいは子ども達のモチベーションはMAXでした。

「明日もやろう!」

「今日はこんなことも覚えたよー!」

みんなが喜々として学んでいました。



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上級生の子も率先して下の子に教え、時にはボランティアの大学生が補助に入り

全て順調にいっていました。

 

ただ、そう長くは続きませんでした。

 

「今日はやめておくわー」

「明日はやるよ」

 

1人また1人と抜けていきました。

 

1週間も経つと、勉強する子は1人か2人くらいしかいませんでした。

 

 

 

ここでよくある大人の反応が、

「あぁ、やっぱり子ども達だけに任せるのは限界があるわよね…」

「ほら言わんこっちゃない、結局嫌なことから逃げるんだわ…」と

 

 

勝手に期待して、勝手に失望するんです。

 

今ドキッとした方はここからよく読んで下さい。

そもそもロータスの子ども達は親や大人のために勉強しているわけじゃありません。ここには既存の学校と違って通知表やテストがあるわけでもありません。

 

つまり、他人軸ではなく自分軸で学んでいただけです。

 

“褒められたいから勉強する”などの理由がないと勉強しない子とはそこが大きく違います。

 

自分軸で学ぶ楽しさを見出した子は、言われなくてもどんどんやります。(必ずしも継続的にやるわけではないので要注意)

 

一歩、他人軸で勉強している子は見返りや罰則がないと勉強しません。そのうち、“勉強している風”がどんどん上達してきます。(大人はパフォーマンスだけでも安心しちゃうのでそれはそれで厄介)

 

  

 

 

大事なのは「何日間続けられた」とか「○○が上達した」などの数値化できる結果だけではありません。

 

 

子ども達が主体的・自発的にやったか、どうかです。

 

 

勉強という行為自体が目的となっていた我々大人達の方が、彼らを見て学ばないといけないのかもしれません。

 

 


大地の学校ロータス
岡崎市竜泉寺町百々13
080-5182-4832(代表:今井)
daichi-no-gakkou@outlook.jp
★現在子ども達が作った作品もメルカリで出品中♪★『オリジナルデザインTシャツ(¥3,000)』 フリマアプリ「メルカリ」で販売中♪ https://www.mercari.com/jp/items/m50021421631/

子ども達だけの学習塾!?

大地の学校ロータス施設長の今井です。

ロータスでは8:30〜10:00までは学習タイムとしています。この時間はyoutubeとかゲームとかなしで、本読んだりドリルやったり自習にしています。

 

よく「勉強は見てくれるんですか?」とご質問がありますが、「本人のやる気次第です」と答えています。子ども主体なロータスにとって、大人が一方的に勉強を押し付けるようなことはしません。

 

でも、大人が一歩引いたそんな姿勢だからこそ芽生える“自主性”があるんです。




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「これは解ける?」

「ん〜わかんない💦」

「これはね…」

と上級生が下級生を教える場面が出てきます。

大人から言ったら一目散に逃げてしまう子も、子ども達の中では大人しく勉強します。

 

 

最初は「こんなのも解けないのー?」と馬鹿にしていた空気だったので、さすがに注意しようと思ったら次第に状況が変わってきました。

 

わからないことは恥ずかしいことじゃない。でも、勉強をせずにそのままでいるのは恥ずかしいことだと思う。」

 

ある男の子が放ったこの一言で、皆の顔つきがかわります。

そして一生懸命勉強する下級生を見て

“俺もやらなきゃな…”と他の上級生達が立ち上がります。

「俺も明日から勉強するわ!」

「俺も!教科書たぶんあるから持ってくるわ!」

 

 

こうして子ども達だけの“学習塾”が立ち上がりました。もちろん、必要とあらばスタッフも参戦しますが、しばらくはこのままどうなるか見ていこうと思います。

 

 

 

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初企画!お泊り会をやってみた

大地の学校ロータス施設長の今井です。

子ども達からのアイデアは全部「やるベース」で考えるのがロータスです。「どうせ無理」なんて一つもありません、「どうしたらできるか?」を皆で模索します。

 

今回は「お泊り会」

基本的に宿泊施設ではないロータスはお風呂もなければもちろんベッドもありません。

「家以外で寝たことないよ〜」

という子も少なくありません。

 

ご飯はもちろん、自分達で全て用意しなければいけません。

 

自分達で全部やらなきゃいけないから考えるのも大変だし、実行に移すのももっと大変💦

 

 

 

でも、子ども達は1つ1つ企画を決めやり遂げました。


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買い出しは責任重大です。

1人300円という予算の中から過不足ないように買わなければいけません。

 

「ここは僕達に任せて真央くんは待ってて!」

 

とかっこいいセリフを言い残し、子ども達だけで買い物に行きました。爽やかに帰ってきましたが、絶対に足りない…笑

ですが、これも勉強です。

みんなが「大丈夫!」と満面の笑みで言うので僕はあえてそのままロータスに戻りました。(もちろん足りなかったので後程大慌てで買い出しに走ったのはナイショ)

 


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餃子の具に入れる野菜はロータス畑から。

完全無農薬なロータスの野菜は採ってそのまま食べれます。


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「これ、ニラだよ」

と道端に生えてるニラを教えてあげると子ども達は大喜びで刈っていきます。(ちなみにこの子は間違えてドクダミ採ってた笑)

 


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炊飯器なんて小洒落たものはないからロータスお馴染みのお釜で野外炊飯

こちらは何度もやっているので馴れた手付きで完璧なお米を炊き上げます。さすがやね〜


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「もうお腹ペコペコだよ〜」

準備を始め、ようやく食べ始めれたのは2時間後。普段どれたけお母さん達が超高速で作ってるかがわかりましたね(・_・;)

 


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食後のお楽しみは花火。

下級生達にとってはみんなで火を見る貴重な体験。線香花火がポッと落ちる瞬間はなんとも言えない寂しさがあります。

 

こうして、長い1日が終わりました。

 

大人から見れば遊んでいるだけかもしれませんが

子ども達にとってはかけがえのない青春です。

 

勝手にお膳立てされたプログラムでは味わえない、“自由”という大変さや楽しさを学んだと思います。

 

 

自分で考え、自分で行動する。

ロータスはそんな子ども達を育てていきたいと思います。

 

 

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5月活動報告~話し合って決める~

大地の学校ロータス施設長の今井です。

小1~高校1年生まで通うロータスでは、まさしく多様性のオンパレードです。

 

小6の男の子が

「お泊まり会したい!」

と言って緊急ミーティングを開きました。


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発案者「まずは夕飯を決めます!!みんな何が食べたい??」

 

「カレー!」

「餃子一択でしょ!」

「いや、クレープでしょ!!」

「…デザートじゃん笑」

 

皆が口々に発言するので、全くまとまりません。

よし!トーナメントにしよう!!

 

カレーvs餃子

ピザvs クレープ…と2つずつ品目を分けて多数決で決めます。そうすると最後に勝ち上がったのが“餃子”。ロータスの定番メニューです。

 

「次は肝試しをどうするかだね…」

「え?マジでやんの??」

「せっかくだから墓地まで行こうよ!」

「じゃあ俺チーム分け取り仕切るわ!!」

 

と、子ども達同士で話し合ってどんどん決めていきます。

 

上級生「みんな強制参加な!」

下級生「いやだよ~僕怖いし…」

ロータスで“強制は無し”でしょ。行きたい子だけで行こうよ

 

決して上級生だけが勝手に決めるスタイルではなく、ちゃんと下級生達の意見も取り入れていくところがロータスメンバーらしい心遣いです。

 

曲者揃いのロータスメンバーをまとめる進行者も凄いし、何より“自分達で話し合って決める”プロセスが重要だと感じました。スタッフがササっと決めてしまえば早いですが計画から準備まで自分達ですれば、きっと一生の想い出になるでしょう。

 

時間がかかっても皆で話し合って決める。

前例のないイベントだからこそ、対話を大事にしながら進めることで子ども達もまた1つ成長したように感じます。

 

本番が楽しみですね(^_^)

 

 

 

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小2が中2を待ってあげる優しい世界

大地の学校ロータス施設長の今井です。

先日ロータスのみんなで村積山に登ってきました。いつもはインドアで過ごすことの多い小2の子が「行きたい!」と提案してくれたんです。なんとしても行きたい、でも雨続きでなかなか行けない…

 

で、ようやく行けた山登り。

 

 


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村積山は標高250mちょっと

幼稚園児でも登れるので、登山というよりはハイキングに近い。上級生で体力のある子はどんどん登ってしまいました。

 


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残された子達とのんびり歩いていると

 

「戻ってきたよ!道わかる?」

と今回の山登りを提案してくれた小2の子が先発組から戻ってきてくれました。

 

みんなのペースを見ながら、ゆっくりゆっくり歩調を合わせてくれます。

 

「ここはね、頂上の眺めが綺麗なんだよ。もう少しだから頑張ろう!」

「塩分タブレットもあるからね!欲しかったら言ってね!」

 

と隊員達を励ましながら、指揮をとってくれています。

 

中2「もう駄目~ちょっと休ませて」

と言うと

「よーし、一旦休憩ー!」

 

とすぐ休みをいれてくれます。

ぶっちゃけ坂がキツイところだと10歩に1回くらいは休憩しているので、全然進みません(^-^;

 

でも、メンバーのためにこまめに休憩をとってくれる隊長の優しさに

「しんどいよ~」「まだ頂上つかないの~」と文句を言っていた子は、黙って歩くようになりました。

 

 

時間はたっぷりあるので、カタツムリのようなスピードでも一歩一歩登っていきます。

 

 

そうして着いた山頂


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「うわー!めっちゃ綺麗✨✨俺、山に登って良かったよ」

 

ずいぶん前に着いた先発組は、誰も「遅いぞー!」とか言いませんでした。

どんなに遅い山登りでも、一歩ずつ登れば山頂に着ける。

その達成感に、みんなが浸っていました。

 

 

小2の子が中2の子を待ってあげる。

ロータスらしいそんな優しい光景に、心癒された1日でした。

 

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ミクロの世界

大地の学校ロータス施設長の今井です。

ロータスではよほどの悪天候でない限り、ほぼ毎日お散歩に出かけます。

 

ロータスから少し歩いたところで子ども達が

 

「あ、なんか可愛い苔がある!」

 

と小さな発見をします。
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ハッキリ言って僕ら大人達は誰も気付いてませんでした。彼らとは見ている目線が違うからでしょうか。

 

毎日通っているはずなのに、全く見ていなかったんです。


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畑仕事をしていても同じです。

必死になって鍬を振っていると、

「あ、てんとう虫!」

と手に乗った可愛い奴を見せてくれます。

 

 

たかがてんとう虫、されどてんとう虫。

 

汗だくになって土と向き合っていた自分に、ハッと気付かされます。

 

“きっと子ども達はミクロの世界を生きているんだなぁ”と。

 

小さなクモ

小さな花

雨上がりの水滴

 

 

大人になると見落としてしまう、そんなミクロの綺麗な世界が見えているんです。

 

どこに行くとか

何をやるとか

目的ではなく、その道中を楽しんでいるんです。

 

 

 

一歩立ち止まる。

車じゃなくゆっくり歩く。

そして周りにある自然をじっと見つめる。

 

 

 

そうしてこそ見える世界があることを僕は子ども達から教わりました。いつも大切なことに気付かせてくれてありがとう。

 

 

僕にとっては子ども達が、

子ども達にとってはミクロの自然が、

それぞれの先生なんです。

 

 

 

 

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ビニールプールで米作り!?

大地の学校ロータス施設長の今井です。

最近ロータスでは“自給自足”がキーワードになってます。

魚を釣り、野菜を育て、虫も食べる!?たくましいロータスの子ども達にとって、次なるテーマは“米作り”


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なんと農家さん全面協力のもと、ビニールプールを田んぼ化することに!!

 

これなら場所を選ぶことなくお米が作れるし

水を張りっぱなしにできるため最近巷で話題の「多年草化栽培」が可能です。

 

標準的なお米作りと多年草化のお米作りの違い | 4℃ farm / 芋井の林農園

 

子ども達とともに畑を整地し、水平器を使って水平にします。


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雨の中、足で踏み固める様子。

そのうちダンスが始まって完全に変な集団に笑


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土を入れて、田植えをします。

ちょうど雨予報なので水分は自然任せ。

 


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畑にポツンと佇む、ビニールプール。

その中に凛とそびえ立つ小さな苗達。

 

このなんともミスマッチな光景に、ワクワクが止まりません( *´艸`)

 

 

皆で楽しみながらやれば自給自足だって楽しいエンターテイメントです。大人も子どもも、一緒になってこれからも楽しいチャレンジをしていきたいと思います(^_^)

 

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